こんにちは、さにれたです。
このブログではライブ配信のコツや始め方、機材についての初心者向けの解説
そして、音楽活動のコツ、などをまとめています。
今回は、以下のような相談を受けました。

ノルマがきつくてライブのたびにお金がかかるよ~!

闇雲にノルマを払ってライブに出るのはあまりお勧めしないよ!
ライブハウスへの出演はノルマがかかることが多いですよね。初めて出演するライブハウスや、ネットで募集しているブッキングイベントなど、たいていのイベントで『チケットノルマ●●枚』『機材費●●円』といったバンド側の出費がかかることが多いです。
ただ、出演イベントの選び方が誤っているバンドはノルマありですり減っていってしまうことがほとんどです。
今回は適切なライブの選び方や、ノルマ無しでライブに出る方法も解説していきます。
- そもそもノルマはなぜ発生するのか
- ノルマありライブに出ているバンドマンが考えるべきこと
- 出演ライブの選び方
- ライブのノルマを減らす方法
チケットノルマがなぜ発生するか

まずはチケットノルマの仕組みについて簡単に説明します。
ライブハウスは家賃、人件費、電気代など様々な費用をかけて運営しています。その中でお客さんのチケット代を全てバンドに払ってしまうと利益が出ないので経営が出来なくなりますよね。
なので、出演費や機材費、チケットノルマと言った名目でバンドから売り上げを得ます。つまり、ライブハウスにとっての1番目のお客さんはリスナーではなく出演者(=バンド)なのです。

出演費じゃなくてチケットノルマがほとんどだけど、それはなんで?

人が入った方がライブハウスに利益があるからだよ!
ただ出演費をとるだけだと、バンド側が人を集めずガラガラのイベントになってしまう可能性があります。人が少ないイベントに出演したバンドやその場にいたお客さんは、そのイベントやライブハウスに良い印象は持たないですよね。
また、ライブハウスではよく『Ticket \2000 + 1 drink』といった表記があります。お客さんがチケット代以外にドリンクを1杯買う必要があるといったものですが、これはライブハウスにとっては大きな売り上げになります。例えば1杯500円のドリンクで20人のお客さんが居たなら1万円が追加で売り上げになります。
なので、人が多い方が出演費用よりもライブハウスにはメリットが大きいです。そのため、人を呼ぶ意識を持たせるためにもチケットノルマを課すところが多いのでしょう。
ノルマありライブに出ているバンドマンが考えるべきこと

チケットノルマがあるライブのデメリットですが、お金がかかること。これに尽きます。
基本的なノルマの相場は、弾き語りソロアーティストが5~10枚、バンドで10~20枚。チケットは1500円から2000円が多いですね。
しかし、インディーズバンドで10人ほどの動員を平均して常に続けられるバンドは少ないです。そのため、ライブのたびにお金がかかるか、よくてトントンといったことになりがちです。
しかし、そのライブにお金をかけて出る価値があるのでしょうか。一度よく考えてみてください。
ライブハウスで得られるものといえば、
ライブの場慣れ、経験、ライブハウスからのフィードバック、対バン相手と知り合える、そのライブハウスで演奏したという実績、その場に来ているお客さんに聞いてもらえたりファンになってもらえる、CDなどが売れる、ライブハウスやその他コネクションが出来る、などでしょうか。
出演費を2~4万円かけてライブに出たとして、さらにリハスタでの練習など様々なお金を投資し、そのイベントでどんなチャンスをつかむのでしょうか。
『ライブきませんかー!』みたいな営業を知人にしていって、心をすり減らして出たそのイベントはどのようなものでしょうか。
自分のやりたい活動に合った、良いイベントに出れていますか?
お金が無限にあるなら出たいライブハウスにノルマを払って出るのも良いでしょう。しかし、金銭的に厳しいのであれば、『そのイベント・ライブに出る価値があるか』考えて出演した方が良いということです。次項で細かく解説していきます。
出演イベントの選び方

出演イベントの選び方を考えていきます。
固定ファン5人以下の場合
固定ファンが5名以下、ライブハウスに来てくれる人が2-3名。知り合いがたまに来る。というような規模の場合はノルマライブを頻繁に行うのは不向きです。
とはいえライブは場数を踏むことで手に入る経験や反省があります。そのため、ノルマが発生しないうえ、ある程度ひとが居るライブバーやオープンマイク系のイベントを選びましょう。
いろんな場所に足を運んでの武者修行のような形ですね。ローカルなオープンマイクだとかなりアウェイなので良い経験になります。
また、地域のイベントで音楽演奏者を集めているようなケースもありますがこれもお勧めです。ちゃんとしたバンドの音源があり、イベント主催者に気に入ってもらえれば知名度問わず出演できますし、ノルマはなく客は多く、いいこと尽くしだったりします。
音源がまだ製作出来ていないという方は以下の記事で製作方法を書いておりますので参考にしてみてください。
固定ファンが増え、ライブ集客が5名~10名
ある程度ファンが出来てきて、ライブ動員が可能になったらライブハウスでの活動をするのも良いでしょう。音源を製作し、出演依頼と言った形でライブハウスに話を持ち掛けます。
具体的には、実際にライブハウスに足を運んで見学と出演依頼などをしていきます。オリジナルCDがあれば持参しましょう。聴いてもらったうえで自分のバンドの適したイベントにブッキングしてくれるようライブハウスに依頼しておきます。
もちろん最初はライブハウスも赤字を避けたいのでノルマを提示してくると思いますが、よほど高額じゃなければ受け、しっかり人を呼びましょう。
良いライブハウスは出演後でのフィードバックやアドバイスで知識を分け与えてくれます。著名なライブハウスや自分のバンドのジャンルにあった箱で、気になるところにアタックしましょう。このあたりはコネクションがあれば話が早かったりします。
ちなみに、いきなりネットの出演者募集に参加するのはリスキーです。どんな演者が出てくるか分かりませんし、ガチャです。
ライブ動員が安定して10名呼べる規模
10名呼べるぐらいになったら今度は出演イベントを変えましょう。ブッキングライブよりも企画ライブに誘われたらありがたいですね。
企画ライブはバンドが気合を入れて人を呼びますのでとにかく人が多いイベントになりやすいです。自分で企画を用意するのもありでしょう。
また、オーディション系のライブにも出ることをお勧めします。クオリティが高いバンドであれば、ブッキングライブを重ねるよりも業界の人に見てもらえるチャンスの方が大事です。ファンが少ない状況で出ていっても大丈夫ですが、オーディション系のライブもノルマはありますし、集客力も見られます。
ライブのノルマを減らす方法

ではライブのチケットノルマを減らす方法を解説していきます。
ライブハウスと仲良くなる
ライブハウスに出演し、適切な動員・クオリティの高いパフォーマンスを行っていれば出演依頼が多く来るようになります。その中では緊急の出演キャンセルでイベントに穴が開いた際に出演する等、イレギュラーな依頼も出てきます。
緊急性が高いものはノルマが少なかったり無かったりします。そのうえで頻繁に出演していればバンドを大事に扱ってくれるようになります。
ただ高いノルマを払って動員が極小だったとしても、出演依頼がくることはありますが、その場合はノルマが高額だったり、出演価値が見いだせない謎のブッキングイベントを提示されがちです。ライブハウスの収入源として見られてしまいます。対等な関係でいられるよう出演の際には人をしっかり呼び、ちゃんとしたライブをしましょう。
チャージバックでの交渉をする
ライブハウスと仲良くなったら出演時に交渉をしていきましょう。ノルマ式ではなくチャージバック式にしてもらうというのがいいでしょう。
チャージバックと言うのはチケットの売り上げをライブハウスとバンドで分ける方法です。
例えばチケット代2000円。ノルマ無し。6枚目以降はチャージバック50%で9名呼んだとすると、4枚分のチケット8000円の50%、4000円がライブ収入になります。
しっかり人を呼んでいればノルマ無しで好条件にしていってくれることは多いです。私の例ですが、小規模なライブハウスで初めてのブッキングイベントに出た際、10枚のノルマに対し、12名の集客でした。その後、つぎの出演依頼の提示がノルマありの条件だったので、ノルマを下げてもらえないか交渉したところ、チャージバックでの条件で快諾頂きました。
とはいえ、ノルマを払わない!と言うのは「人を呼ぶ気が無い!」といっているようなものなので、ノルマを払わないことを公言するのも少し違います。
『良いブッキングイベントに出してもらえるならノルマがあっても出演するし、集客も頑張る。適当なイベントへの出演依頼や穴埋めなら好条件なら出る』とった形で、スタンスをしっかりしておくのが良いです。そして、当然ですがライブのクオリティは上げましょう。
ノルマの無いライブを探す
ノルマ無しで募集をしているライブハウスや、イベントは存在します。例えば、ライブバー、オープンマイクなどのイベント、それから地域イベントでの出演などであればノルマはほとんどありません。
ライブハウスの出演者募集ではなく、ステージのパフォーマー募集というような枠で探すと結構おもしろい条件のものがあったりします。コネクションが増えて招待枠としてイベントに出れるようになると良いですね。
まとめ
- チケットノルマを払うならちゃんとイベントを精査すること
- ノルマをなくすにはバンドとしてクオリティの高いパフォーマンスをすることは必須
- あまりにも動員が少ないならノルマ無しライブが出来る場所で修行もあり
今回はの記事はかなり個人的な意見によりましたが、イベントを雑に出ないということは本当に大事です。そしてしっかりとした高品質なパフォーマンスをしましょう。
また、ファンが少ないうちは路上ライブやネットのライブ配信アプリなどでファンを獲得するのも選択肢です。音楽を聴いてもらうのは別にライブハウスだけではないということを頭に置きましょう。
↓顔出し不要のラジオ配信アプリ↓Stand.fmはアーティストも結構います。
↓路上ライブに必要なモノ↓ゆずやいきものがかり、コブクロなどは路上ライブからヒットしました。