こんにちは、さにれたです。
このブログではライブ配信のコツや始め方、機材についての初心者向けの解説
そして、音楽活動のコツ、などをまとめています。
今回は、Twitterから寄せられた以下の質問にお答えします。

レコスタと宅録どっちがいいかな?

OK!それぞれのメリットやデメリットを解説していくね!
今回は宅録とレコスタでの録音の違いや、それぞれのメリットデメリットを解説していきます。
ちなみに、管理人は20曲以上のセルフレコーディング経験があり、レコーディングスタジオも宅録も両方とも経験しています。その視点から、宅録とレコスタの違いを解説していきます。
また、予算は抑えつつセルフレコーディングするオススメの方法もこの記事では記載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 宅録のメリット・デメリット
- レコスタのメリット・デメリット
- オススメの方法は?
レコスタでのセルフレコーディングを解説

まずはレコスタについて解説していきます。
レコスタでのセルフレコーディング概要
レコスタでのセルフレコーディングは当然、『レコーディングスタジオをレンタルする』わけですが、これはレコーディング専用のものから、リハーサルスタジオ(普通の音楽スタジオ)でもレコーディング用の部屋貸しをしている場合があります。ただ、これは慣れている人向けで、マイキングやセッティングなどを自分で行う感じになります。
なので、初めてのセルフレコーディングであれば全く知識がないと思うので場合は『レコスタ』として専門のお店をレンタルしましょう。
また、レコスタではエンジニアの有無を選べます。エンジニアの有無とは録音作業をしてくれるレコーディングエンジニアを雇うかどうかですね。
これも任せられる経験者がいなければ、確実にレコスタ常駐のエンジニアにお願いしましょう。
レコスタでのレコーディング予算
スタジオレンタル代と合わせて1時間5000~8000円前後ぐらいは安くてもかかります。
1日ロックアウト(貸し切り)で何万円~(時間貸しよりちょっと安い)みたいなプランが多いですね。でも結構かかります。
1曲のレコーディングからミックスマスタリングまでをお願いするとして、バンドの構成やエンジニアの腕次第ですが、最初は丁寧にやって8時間で1曲などはかかる見込みだとよいです。

そんなにかかるの!?

うん!最初だとそのぐらいは見た方が良いね!
ドラムセッティング(人によって変わる)、マイキング(ジャンルによっても変わる)などで最初は時間がかかりますし撤収もギリギリではできないので、まず前後で1時間は見ましょう。
各パート演奏、録り直し、休憩、ミックスマスタリングなどで意外と時間はかかっていくもので、テイクや仕上がりの確認で何度も曲を聞いたりしていくと時間はどんどん過ぎていきます。
もちろん、セッティングは慣れていれば早いですし、演奏にミスなく満足のテイクで行けば早まります。そして、エンジニアさんの力量も関わってきます、作業が早い人は本当に早いです。ミックスも最初の1曲には時間がかかりますが、複数曲ならある程度設定を使いまわせるので早いです。なので複数曲をやれば若干短縮にはなります。つまり、状況によって差が大きいので時間は一概には言えないところです。
ただ、初めてのレコスタでは予想より多めに時間をとるほうが確実に良いと言えます。緊張してミスが増えたり、ちょっとのニュアンス違いで録りなおして時間に追われてしまう可能性が高いからです。慣れない環境では予期せぬトラブルも考えられます。
時間を気にして切り上げると、満足のいく音源が出来ません。時間設定は余裕を持ちましょう。
レコスタのメリット
そんなレコスタのメリットですが、ハイエンドな機材がそろっているところであればクオリティの高い音質でのレコーディングができ、またプロのエンジニアの技で宅録よりも品質が良くなるのは間違いないでしょう。
ハイエンドのマイクプリアンプやコンプレッサー、高級なマイク、アンプから出たギターの音など、宅録ではどうしても揃えられないものが多数あります。
レコスタの設備にもよりますが、複数のレコーディングブースや、サイレントボックスを使った音の被りのない一発録りも可能で、臨場感のある息の合ったレコーディングが可能なのも宅録にはないメリットです。
またレコーディングスタジオ側がポートフォリオ的な使い方でHPなどで宣伝をしてくれるケースもあります。
レコスタのデメリット
レコスタのデメリットはシンプルで、宅録よりお金がかかるということ。そして、演奏の録り直しなどで時間をかければかけるほどお金がかかります。その場でアレンジの内容やテイクでもめたり話し合いが始まると険悪になりがちです。レコーディングのトラブルで解散になるバンドだってあります。(ちなみに、エンジニアさんはそういう険悪な空気に意外と慣れてる感じでまぁそれはそれで面白かったりします。)
時間をかけたり、突発的にアイデアが出て『ここいきなりだけど変更したい!』といったタイプの人だと予算を大きく超えてしまうので注意しましょう。総じて時間に追われることが多いです。
宅録でのセルフレコーディングを解説

続いて宅録の特徴を解説していきます。
宅録でのセルフレコーディング概要
宅録は自宅などでレコーディングする方法です。ギターやボーカル、ピアノや、人によってはドラムも宅録する人はいます。
方法としては、家に録音環境を用意してレコーディングしていきます。必要なモノは楽器にもよりますが、マイクや各種ケーブル、オーディオインターフェイス、PC、DAWソフトが基本になります。
最近はエレキギターやエレキベース等のライン録りできる楽器はプロアマ問わず宅録の比重が多いです。
宅録でのレコーディング予算
時間によって費用が掛かることはないので、基本的には初期投資のみです。何をレコーディングするかによって変わりますが、無いものを買う感じですね。道具がそろえば費用はゼロです。
PC+オーディオインターフェイス+DAWソフトが共通で必要ですが、PCを持っていれば要りませんし、DAWソフトはオーディオインターフェイスに付属してたりするので意外と安く済みます。
以下の記事で宅録で必要なモノをまとめていますので、参考にしてみてください。
宅録のメリット
お金を気にせず時間をかけれるところが最大のメリットです。演奏が上手くなくても時間をかけて編集ができればいくらでもごまかしようがあったり、満足いくまでテイクを録りなおせます。自宅というリラックスした環境でレコーディングできるのも大きいですね。

たしかに、演奏をいっぱい聞いているエンジニアさんに聞いてもらうの緊張するかも!

まぁうまくない人の演奏も聞きなれてるとは思うけど、緊張はしちゃうよね!
初期投資だけで済むのと、自宅で思い立ったらすぐ録音できるという製作速度は現代の音楽制作でほぼ必須と言えます。将来的に音楽を仕事にしたい人は宅録環境を整えていきましょう。
特に、奏者の少ないマニアックな楽器は宅録が出来る人に仕事が回ってきます。というか、宅録できなければ演奏の仕事が取れません。
宅録のデメリット
住宅環境や録音する楽器によっては騒音で苦情が来たり、周辺の騒音(車の音や雨など)で満足のいくレコーディングが出来ない可能性があります。
ドラムなど振動が激しい楽器は、集合住宅での宅録がほぼ不可能といっても間違いないです。
また、マイク等の機材を自前で揃える必要があるのですが、レコスタと比べるとやはり品質が劣るモノを使わざるおえないので、クオリティに差が出ます。
とはいえ、今はエレキギターやベース、エレクトリックピアノ、ボーカルまでほとんど宅録で済ませる人は多いです。
アンプからの音を拾わない、いわゆる『ライン録り』するエレキギタ―やベース等は宅録と変わらないのでレコスタを使う意味はないのですし、
また、マイクも安価でそれなりの品質のものが増えてきているのは大きいでしょう。当ブログでもいくつか紹介しています。→配信者向けにマイクを紹介した記事
また、音楽ジャンル的に声の加工を多めにする楽曲だと、マイクの質が最終的なリスナーの満足度に大きな影響を及ぼさない・・というのも大きいですね。

うーん、結局どうしようかなぁ。ドラムもいるし高いけどレコスタかなあ?

どちらも優劣がつけがたいよね!でもオススメの方法があるよ!
上記を踏まえて、管理人が実践しているコスパの良いレコーディング方法を解説します。
管理人のオススメするレコーディング方法

オススメの方法を解説していきます。
ドラムをレコスタで録音する
まず、BPMを合わせたプリプロを用意します。そして、ドラムはその音源とクリック(=メトロノーム)にそって練習してもらい、レコスタでドラムのみを先にレコーディングします。
宅録環境がほぼとれず、マイキングも難しいドラムです、ほぼ確実にレコスタになるでしょう。曲数によりますが、1日2日などかけて一気にドラムのみレコーディングします。そして、ラフミックス(聞こえが良くなるように混ぜたもの)やパラデータ(マイクごとの音データで複数トラックに分かれているもの)などを書き出してもらいます。
エレキギターやピアノの宅録をする
ラフミックスのドラムデータを元に、ベース、ギター、ピアノなど宅録できるモノはすべて宅録していきましょう。宅録はしっかり順番に重ねて作っていきます。いくらクリックがあってもノリなどが合わなくなるので必ずベースから順番に録りましょう、一斉にやっては失敗します。
そして全パートのレコーディングや調整が済んだらボーカルレコ―ディング用のラフミックスを作り、各楽器のパラデータと共にレコスタに持ち込みます。
ボーカルをレコスタで録音する
最後にボーカルレコーディングを済ませていきます。宅録環境では難しい生楽器があれば、ボーカルの前に録音しましょう。
レコーディングが終われば、後は主旋律のエディット(ピッチ補正・リズム補正)やコーラスの録音を行い、各楽器のパラデータをミックス・マスタリングまでお願いして完了です。
宅録できる部分を宅録に割り振ることである程度費用を抑えることが出来ます。
また、ミックス・マスタリングやボーカルレコーディングも完全にセルフで行うというのもありです。その場合はドラムのパラデータをもらってきて、後はバンドメンバーで完成させていきましょう。
ちなみに、ドラムとボーカルをレコスタで録音した管理人のバンドの音源はこちら↓です。
同時に4曲ほど仕上げたのですが、ドラムはレコーディングスタジオ(エンジニア込み)、他の楽器は宅録、ボーカルは別のレコーディングスタジオで録音しミックスマスタリングもメンバーで行っています。環境があれば宅録でも何も問題ないですね。
さて、まとめていきます。
まとめ
- レコスタ・・高いが音が良い。技術や品質が高く高品質。ドラムレコーディングはレコスタがいい。
- 宅録・・・・時間や費用を気にしないでいい。自分で行える環境と技量が必要。ライン録り楽器は宅録環境を揃えた方が安上がり。
- オススメの方法・・ドラムやボーカルをレコスタ、それ以外を宅録するとコスパ◎
以上がレコスタと宅録の違いでした。自分バンドの環境に合った方法でレコーディングしてみましょう。
また、バンドの録音予算が足りない場合はグッズを製作するのもありです。実際に制作した記事です↓
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