『実物あり』オリジナルCDを作成する方法を解説

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こんにちは、さにれたです。
このブログではライブ配信のコツや始め方、機材についての初心者向けの解説
そして、音楽活動のコツ、などをまとめています。

今回は、Twitterから寄せられた以下の質問にお答えします。

前回の記事でサブスクリリースの方法は分かったけど!今度はCDを自作する方法を教えて欲しいよ!

OK!じゃあCDの製作方法を解説していくね!

オリジナル曲の製作が出来たら今度はCD製作を行いたいですよね。管理人は実はCDを4枚製作しており、Spotifyやapple music等のサブスクでも20曲前後はリリースしています。

今回は、その経験からCDの自主製作方法を解説していきます。なるべく安く抑えたい方は参考にしてみてください。
※本記事では実際に製作したことのあるCDを画像付きで紹介しています。

この記事で分かること
  • CDを製作する前に覚えておいた方が良いこと
  • CD製作の流れ
  • CD製作において自作で安くできる部分と業者依頼した方が良い部分
  • CD自主製作で必要なモノ、おすすめ一覧

レコーディングがまだの方は↓の記事を参考にしてみてください。

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CDを製作する前に覚えておいた方が良いこと

まず、CD製作をするにあたって前提となる情報を確認しておきましょう。

CDの音入れはプレスにするかコピーにするか

CD盤への音入れをするときにどのような方法で音を入れるかで予算が変わってきます。プレスと呼ばれる方法とコピーと呼ばれる方法に分かれます。

CDプレスは、マスター音源から原盤(スタンパーと呼ばれる金型)を作製して大量生産を行なうCD作成方法です。
そしてCDコピーは市販のCD-R等にiTunesなどのソフトを利用して音源データを書き込みをする方法です。焼くとも言いますね。

ちなみに、レコード会社などで市販されているCDは必ずCDプレスされています。理由としては物理的に穴や溝を作ってCDに音を入れるので、再生できなくなるエラーなどが発生しないからです。CDコピーだとエラーで読み込みエラーが発生する可能性があり、長年保管すると状況によって再生できなくなる可能性もあります。

しかし、プレスは少数生産の依頼を受けているところが存在しません(少なくても100枚から)

そのため、自作CDを少数生産している場合はコピーを利用している人が多いですね。

CDプレスのメリット・デメリット
  • データが読み込めなくなる危険がない
  • 高いうえ、大量生産でないと注文できない。
CDコピーのメリット・デメリット
  • 安い、小ロットでの業者依頼も出来る
  • 自作も可能で少数生産向き
  • 長年経過するとデータが読み込めなくなる可能性がある

どっちがいいかな?

製作枚数や活動方針で決めよう!

どちらを選ぶかですが、現実的に100枚以上作るかどうかで考えるのがわかりやすいですね。コピーは不安要素も残りますが、後から作り足すなどもしやすいです。
そして長期活動するにあたって、リリースしていくCDがプレスかコピーかは統一した方が良いことは間違いないので、慎重に決めましょう。

どこまで業者依頼をするかを考える

音源を作る部分を除くと、CDの作成は主に以下の工程に分かれます。

  1. CDへの音入れ(プレスorコピー)
  2. CD盤面への印刷
  3. ジャケットやバックインレイの印刷
  4. ジャケットやバックインレイの裁断、折り加工
  5. ケースにCDやジャケットなどを封入する

各工程別に、業者に依頼するか、費用を抑える代わりに時間をかけて自分で作るかという選択肢になります。

全て自作することも出来なくはないですが、ジャケットの印刷と裁断などはクオリティに直結するので業者依頼をお勧めします。
逆に、それ以外は自分で行っても品質に大きな影響はありません。時間と費用で考えましょう。

必要な道具

CD製作で必要なモノは以下です。

10mmプラスチックケース(ジュエルケース)

ケースは10mmのプラスチックケースは標準的なCDのサイズのケースです。紙ジャケットや5mmのケースなどもあります。ただ個人的にはチープに見えるため使ったことはありません。予算で決めていいですが、標準サイズのCDケースが良い場合は10mmのケースを選びましょう。
ちなみに業者に盤面印刷やプレス・コピーを依頼するとジュエルケースが付属でついてくる場合がありますが楽天やらAmazonで買った方が安い等も価格によってはあり得ますので注意しましょう。

楽天とかだとポイントもつくからね~!

そそ!この辺りは業者との価格比較が大事!

※おすすめのケースなどの商品リンクは記事後半にまとめています。まずは事前知識としてみていきましょう。

CD盤

CD盤はプレスやコピー、盤面印刷を業者依頼するとそこで買うことになります。コピーで印刷も自力で行う場合は買う必要がでてきます。CD-Rは印刷可能なモノで音飛びなどが起きない品質の良い物を選びますが普通に初見で選ぶのは難しいと思うので、記事後半に自作の場合の商品リンクをまとめています。

歌詞カード、バックインレイの用紙

歌詞カードなどは本記事では業者依頼をお勧めしています。ただ、自力で製作する場合も業者依頼の場合も紙の種類はコート紙で135kgぐらいのものを選びましょう。

当然ですがフルカラーやモノクロをどちらにするか、両面印刷か片面印刷か費用は変わってきます。予算を抑えたい方はデザイン段階でモノクロを選ぶのも選択肢です。

OPPフィルムやキャラメル包装

OPPフィルム等はCDケースを入れる透明なフィルムです。これがないと売り物に見えませんので必ず用意しましょう。だいたいケースと一緒に販売されてたり、業者依頼すると追加課金で封入までしてくれたりします。ちなみに、OPPフィルムの方が安いことが多いです。

パソコン

CDコピーを自力で行って費用を抑える場合は書き込みを行うCDドライブのあるパソコンが必要です。

また、盤面印刷を行うのもプリンタの種類によってはスマホからも出来るかもしれませんが、基本的にはパソコンがあるとスムーズでしょう。

プリンタ

CD盤面印刷を自力でやる場合はプリンタも必要です。1種類を大量生産するわけではなく、複数種類を生産する場合や、少数生産しつつ増版まで考える場合はプリンタがあった方が便利です。
業者依頼だと依頼する枚数によって安くなるため、増版で20ぐらい作るといった場合にはプリンタがあった方が最終的に安上りです。同じくオススメプリンタは記事後半でまとめておきます。

以上が主に必要な道具です。

業者依頼は大量生産が必要

先ほども少し書きましたが、業者に依頼する場合で、CDのプレスは1番少量でも100セットぐらいからが基本になってきます。100枚のCD在庫は相当スペースをとるので、売れる見込みがない場合はかなり厳しいです。
また、多種のCDを一気に用意したい場合も1種類につき100枚作っていると予算もなかなか高くなります。

そのため、20枚や50枚といった少数生産を想定している場合は自力で行う部分が必然的に増えます。

本記事では20~100ぐらいの少量生産を目安にして考えていきます。では実際に手順を見ていきましょう。

CD製作手順

手順と言っても業者依頼をするかどうかも混ぜていくので人によって少しずつ選択肢が変わります。

CDへの音入れ(プレスorコピー)

まずCDに完成した音源を入れていきます。業者依頼をする場合は割高になりますが音入れから封入まで全て行ってくれるセットなどもあります。

業者依頼で完パケまで100枚5万円前後~

プレスと盤面印刷するだけでも100枚5万円程する業者がほとんどです。
そんな中でも特に安いサービスはみんなのプレス屋さんですね。『CDコミコミパック』はプレス、盤面印刷、ジャケット&バックインレイ&帯の両面フルカラー印刷、10mmケース、フィルムが付いてきます。これだけで完全に自動化したうえで5万円を切ってプレスができます。

ちなみに、100枚を5万円で製作し、1枚1000円で売った場合は利益率50%ぐらいです。
しかし、先ほどの込々パックは500枚依頼しても65000円程なので、一気に利益率が上がります。大量に売れる可能性がある場合は利率が上がります。注文と受け取りだけでCD製作完了です。

自力でCDコピーする場合 CD代のみ

自力で音入れやる場合の方法を解説していきます。(WinPCを利用しています、Macの場合は少し画面が違いますが大体同じです。)

まずは、iTunesのソフトをDLし、起動します。その後、音源の入ったマスターCDから曲をインポートしていきます。

iTunesに曲が入ったら、↑の画像を参考に一覧から入れたい曲を選択して右クリック、『プレイリストに追加』→を押します。製作するCD名を新規プレイリストの名前にして作成しましょう。曲の複数選択はパソコンのSHIFTやCTRLを押しながら選ぶと範囲選択や複数選択できるので楽です。

プレイリストに曲を入れたら、↑の画像を参考に、左側の項目から製作するCD名のプレイリストを選択→真ん中の画面に中身が表示されるので、プレイリストタイトルを右クリック(画像のFuture Forecastの位置)→『プレイリストからディスクを作成』を選びます。
この段階でプレイリスト内の曲に曲名などが入っていない場合は、先に各曲をそれぞれ右クリックして編集しておきましょう。

『プレイリストからディスクを作成』をクリックすると↑の画像のようなポップアップが出てきます。推奨速度はなるべく低め(とはいえ低くするほど時間がかかるので8-16倍あたり)にしましょう。そして必ずオーディオCDを選びましょう。
『曲の間隔』はトラック間の隙間に無音をいれるかどうかです。音源作成時に調整していれば「なし」を選びましょう。
そして、『CD-TEXTを含める』に必ずチェックを入れます。これをしないと曲タイトルなどが表示されませんのでお気をつけ下さい。
最後に、『ディスクを作成』をクリックします。これでCD-Rに書き込みが始まります。

一連の動作が完了し書き込みが終わった後は、必ずほかの媒体で再生が出来るかチェックを行いましょう。

CD盤面への印刷

次は盤面印刷の方法と費用の解説です。

業者依頼する場合 1枚100円前後

業者依頼する場合、「コピー+盤面印刷」「プレス+盤面印刷」「盤面印刷のみ」といった選択肢がとれます。業者に印刷のみ依頼をするというのはコスパが悪いので、CDコピーもあわせて依頼するか、ジャケット印刷なども依頼するのが良いかもしれません。

参考までにみんなのコピー屋さんだと、30-49枚のフルカラー盤面印刷+CDコピーで1枚当たり102円。CDコピーなしで96円です

30枚作成して3060円と2880円で200円程しか変わらないので、時間効率を考えたらコピーも依頼した方が早いですね。

自力で盤面印刷する場合

自分で印刷をする場合はプリンタの機能(レーベル印刷)を使って印刷します。私はエプソンのEP709Aを利用していますが、現在廃盤です。

EP-815Aあたりが現行機で近いモデルなのでリンクを貼っておきます。ただ、インクジェットでレーベル印刷ができるモノであれば他のものでも問題ありません。

業者依頼でそこまで費用もかかりませんが、後から印刷も自分で増版したくなったときは自力で作れた方が安上がりです。(少量生産だと高くなる&送料が都度かかるため)。またCDの納期は数日かかりますので、業者依頼は急に売れたときなどに対応しにくいです。

ジャケットやバックインレイの印刷・加工・裁断

続いて、ジャケット兼歌詞カードやバックインレイの印刷と加工です。紙の種類はコート紙で135kgぐらいのものが一般的に使われています。これは時間効率的にも業者依頼がコスパがいいので業者依頼しましょう

注意点としてはジャケットは二つ折りのものは4P(ページ)です。2Pだとペラ紙になりますので気を付けましょう。
バックインレイはCDの裏表紙にあたる部分です。サイズがジャケットと少し違い横長です。デザイン依頼をする場合はテンプレートサイズを確認しておきましょう。

サウンドプレスだと両面フルカラーで100部が1万円前後、200部でも14000円前後ですね。(送料は3000円以上無料のようです)

ケースにCDやジャケットなどを封入する

最後に封入です。一部でも自作をする場合、封入は確実に自力ですることになります。10mmケースやコート紙は指紋がつくと分かりやすいので手は必ず洗って油分や汚れを落としてから作業しましょう。あと、指紋を拭くクロスがあるとよいですね、メガネ拭きなどでも代用できます。

では、作業の流れを写真付きで見ていきましょう。まず、10mmケース・CD盤・ジャケット・バックインレイ・OPPフィルムを用意します。(OPPフィルム以外は新品ではないので少し汚れていますがご了承ください)

CDの必要道具をまとめて表示した画像

まず、10mmケースを開けていきます。まずは左上の縁を左手の親指と人差し指でしっかりつまみます。

CDの開け方(左手)

右手は右下の縁を持って後ろの角から2㎝ぐらいの位置を押します。

CDの開け方(右手)

親指は側面を抑えます。残りの指で軽く押すと簡単に外れます。

CDケースにバックインレイを入れるところ

するとケースが開くのでバックインレイを封入します。

折り加工が出来てない場合は定規とカッターで裏側にスジ入れして折り入れましょう。

バックインレイが入れ終わったらケースを戻し、↑の画像のようにCDとジャケットを入れます。ジャケットもCDも盤面の向きに注意して入れましょう。

最後にOPPフィルムに入れて終わりです。袋に入れてテープ部分をはがしてとめるだけですが、シワにならないように気を付けましょう。
慣れたら封入の一連の流れは丁寧におこなって1つ20秒程度で終わります。

おすすめの製作方法

私の個人的なオススメの方法を解説していきます。

100枚以上作りたい

100枚以上作りたい&在庫のスペースが取れるのであれば→みんなのプレス屋さんを利用して気合を入れて300枚生産するのがオススメです。プレス+フルカラー全部込みで60500円です。1枚1000円で完売した場合30万の売り上げになるので材料費20%です。

この方法のメリットはプレスできること、作業がいらないこと、在庫がなくなる心配が少ないこと。もし、仮に在庫が無くなるほど売れても売り上げ30万は出てるので増版の費用の心配はないですね。ライブハウスや業界人への名刺代わりにCDを配るケースはわりとあるので活動規模にもよりますが300枚あっても損はないかと思います。

デメリットは在庫を抱える必要があるということ。300個のPケースはなかなか存在感あります。

ちなみに、100枚生産でも依頼できますが、5万ぐらいかかるので利益率がかなり落ちる上、増版したくなったときに詰みます。

ひとまず100枚以下で作り、必要に応じて増版したい

最終的に100枚ぐらい売れるかもしれないけれど、売れないかもしれない。でもCDを作りたいという人は、『紙系を業者で多めに印刷し、それ以外は自作する』と言う方法がおすすめです。

メリットとしては紙在庫のみだとスペースをとらない上、費用も安いです。特に複数種類のCDを少数ずつ製作する場合にオススメの方法です。
10mmケースやCD盤は結局50づつぐらい買うことになるのですが、この方法だと10枚ずつ5種類のCDを作る等、柔軟な方法が取れます。

まず、サウンドプレスで両面フルカラーで100部~200部くらい印刷しておきましょう。11000円~16000円ぐらいで作れます。1セットあたり100円程ですね

Pケースとフィルム・CD-Rはネットで買います。

↑ケースの色はクリア(透明)の10mmを選びましょう。業者依頼しない分、ECサイトは安いですね。50ケースで3500円程、1枚あたり70円です。

↑OPPフィルムは外装の袋です。これも必要分買っておきましょう。1枚7円程です。

そして、CD-Rはプリンタブル対応の音楽用CD-Rを買いましょう。
昔は太陽誘電製のCD(CDTYCR80YP50SP)を使っていましたが撤退してしまったので、最近は↑のものを使います。。1枚25円程ですね。

ジャケット・バックインレイ100円、ケース70円、CD25円、OPPフィルム7円で、CD1枚200円ぐらいで製作できます。プレスでは300枚作らないと1枚当たり200円にはなりませんが、コピー+自作だと少数生産でも費用を抑えられますね。ただ慣れるまで少し大変なのと当然ですが作業時間はかかります。

あと、印刷用のプリンタがない人は最初に買う必要がありますね。

自分で盤面印刷する場合はレーベル印刷できるプリンタを使いましょう。
印刷の方法は、プリンタ―付属のソフトで、印刷用紙を「CD」、盤面の内径と外形選択、そして印刷指示するだけです。先ほど貼ったリンクのCDだと内径と外形のサイズは23mm-118mmですね。

プリンタは3万円ほどしますが、自作の場合100枚製作しても2万円程なので、プレスで100枚作るのと変わりません。
フライヤーをセルフで印刷する等でも使えるので、少数印刷をよくする人はプリンタの購入を選択肢に入れましょう。

まとめ

  • 100枚以上作る&時間をかけたくない→業者依頼で全部行う。100枚製作だと1枚あたり500円、300枚製作だと1枚当たり200円の製作費用。プレスが出来る。
  • 在庫を抱えるリスクが怖いor100枚以下しか作らない。予算がない→紙だけ業者依頼し、残りは自作する。少数~200枚程度まで1枚あたり200円の製作費用。CDコピーになる。
  • ケースは『10mmケース(透明)』、ジャケットなどは『135mmコート紙』、CD-Rを利用する場合は『プリンタブル対応の音楽用CD-R』を使用する。

今回はCD自作方法を予算別に紹介させていただきました。どの方法で製作しても現物が出来上がるとテンションが上がります。自分用に1枚残しておけば良い思い出にもなりますので製作がまだの方は作ってみてはいかがでしょうか。

また当サイトではアーティストやライバー向けに様々な情報を紹介しているので以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

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